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最高裁判所第一小法廷 昭和40年(あ)560号 決定 1965年9月16日

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人松元与一郎、同竹下武夫の均分負担とする。

理由

被告人黒木徳士の弁護人木島義竜、同佐藤通吉の各上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反及び量刑不当の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に当らない(なお、犯人が他人を教唆して、自己の刑事被告事件に関する証憑を偽造させたときは、刑法一〇四条の証憑偽造罪の教唆犯が成立するものと解すべきであるから、この点について同趣旨の解釈をした原判決の判断は正当である)。

被告人松元与一郎の弁護人笹原桂輔の上告趣意は、事実誤認の主張であり、同被告人本人の上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。

被告人竹下武夫の弁護人笹原桂輔の上告趣意は、事実誤認の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。

よって、同四一四条、三八六条一項三号、被告人松元与一郎、同竹下武夫につき同一八一条一項本文により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 長部謹吾 裁判官 入江俊郎 裁判官 松田二郎 裁判官 岩田 誠)

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